旧王宮とは
プラハ城内にある旧王宮は、歴代の王が使用した歴史ある宮殿です。
最初に王宮がこの地に設立されたのは、9世紀末から10世紀初頭といわれています。12世紀にはソベスラフ1世が石造りのロマネスク様式の宮殿を建設しました。その後、14世紀前半にカレル4世が拡張を命じ、ゴシック様式の宮殿が完成します。さらに、カレル4世の息子ヴァーツラフ4世の時代にも増改築が行われました。
旧王宮の最大の見どころは ヴラディスラフ・ホール と呼ばれる大広間です。このホールは15世紀に建てられ、当時のプラハで最も広大な空間でした。馬術競技が行われるほどの規模で、馬に乗ったまま入ることも可能でした。
ヴラディスラフ・ホール
ヴラディスラフ・ホールは幅16メートル、奥行き62メートル、天井高13メートルという広さを誇りながら、柱のない開放的な空間が特徴です。天井を支えるリブが花のように配列され、その優美さを際立たせています。この設計はドイツ人建築家ベネディクト・リートによるものです。
このホールは歴史の舞台としても重要な場所です。1618年5月23日、「第二次プラハ窓外放出事件」がここで発生しました。当時、カトリック信者のハプスブルク家フェルディナントがボヘミア王に即位し、プロテスタントを迫害する政策を進めたことが原因で、民衆の怒りが爆発。国王側の役人2名と書記1名が高さ20メートル以上の窓から地面に投げ落とされました。この事件が三十年戦争の引き金となったのです。
旧王宮の観光情報
チケット、入場料
旧王宮は、プラハ城で最も人気がある4つの場所へ入場できる プラハ城 メインサーキット(Main circuit)チケット で入場できます。
営業時間
夏季と冬季で開館時間が異なります。
- 4月1日~10月31日:9:00 ~ 17:00
- 11月1日~3月31日:9:00 ~ 16:00